初投稿でございます。
営業二課の福井です。
平素より大変お世話になっております。
私、この度生まれて初めて一人旅というものに行って参りまして、
それがなかなか素敵な旅だったものですから、そのことについて書かせて頂きます。
お時間がございましたら、少し手を止めて暇つぶしにでも読んでくださいましたら幸いです。
宿も取らず目的地も決めずに、着いてからその時行きたいところへ行こうと決めて、
金曜日から夜行バスで東京へ向かい、そのまま都内、逗子、鎌倉と3泊して参りました。
旅の途中で出会った方々がとても良くしてくださり、
仲良くなった地元のお兄さん達と飲みにいったり、お姉さんに似顔絵を描いてもらったり、
小学生と蕎麦を食べたり、外国人カップルとクラブに行ったり、
北海道から来ているというお婆さんと鎌倉デートをさせて頂いたりしました。
3日目にお会いしたお婆さんは、娘さんを尋ねに東京に来ていらして、
帰る前に鎌倉観光をお一人でされるつもりだったとのことなので、
これも何かのご縁とご一緒させて頂くことになりました。
私と同じ歳の孫娘さんがいるらしく、孫息子ができたみたいと嬉しそうにされておりました。
北鎌倉から鎌倉へ向かう道中、お婆さんが煎餅を買ってくださって、
店主のおじさんに「孫なのよー」と紹介され、
おじさんに「おばあちゃん孝行だねー」なんて言われるのに笑って応えておりました。
そうして話しながら歩いている間に、
私が2年ほど前に大阪に帰ってきた時(諸事情あって海外に数年おりました)
にはもう外を歩くのが難しくなっており、そのまま良くなることなく
今年亡くなってしまった自分のおばあちゃんのことが思い起こされ、
こんなことしてあげられへんかったなーとか、
全然おばあちゃん孝行できへんかったなーなどと考えながら、
元気に、私よりも速く歩くそのお婆さんの後ろを複雑な気持ちで歩いておりました。
二時間ほどで鎌倉駅に着き、私は報国寺へ、お婆さんは電車に乗って帰られるとのことだったので、
そこでお別れすることになりました。
お婆さんは「孫と旅行に来たみたいだった。札幌に来るときは連絡くださいね。ありがとう」
と連絡先を渡してくださいました。
「私も、おばあちゃんと歩いてるみたいでした」と言ってしまうと、どうも泣いてしまいそうな気がしたので、
「こちらこそありがとうございます」と言ってさよならいたしました。
今となってはできないことを、別の形でやらせて貰えたような、
一つ胸のつっかえが取れたような、そんな気がいたしました。
都合の良い捉え方と言われればそれまでですが、もっと都合の良い捉え方をすれば、
初日最初に話しかけたノースフェイスのTシャツのお兄さんが、
鎌倉のおすすめ観光ルートを教えてくれてなかったら北鎌倉には行っておらず、
その時一瞬通り雨が降らなければ、鎌倉へはその日のうちに行っておりました。
なんとも上手い言葉が見つかりませんが、
誰かの粋な計らいを受けたような、そんな感じの旅でございました。